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中田永一さんの『百瀬、こっちを向いて。』を読みました。

中田永一さんの『百瀬、こっちを向いて。』を読んだので感想を書きます。





内容紹介(Amazonより)
恋愛アンソロジー『I LOVE YOU』にて大絶賛された中田永一、満を持しての単行本デビュー!

クラスの中で最も「人間レベル」が低い“僕”は、いわば教室の障害物のようなものだった。いつもできるだけひっそりと気配を消している僕は、このまま女の子と手を繋ぐこともなく、生涯を終えるのだろう…と思っていたが、とあるきっかけで日常ががらりと変わることに。

僕の尊敬する先輩で、学校中の人気者である宮崎瞬先輩…かつては瞬兄ちゃんと呼んでいたが、今はとてもそんなに気安く呼べない…から、ひとつの頼み事をされる。宮崎先輩とつきあっているこれまた美人の神林先輩が、宮崎先輩に憧れている後輩の百瀬陽との仲を疑っている、ついては僕にその百瀬とつき合っているふりをしてくれないか…ということだった。

女の子とろくに会話すらしたことのないこの僕が、百瀬のような美少女とつきあうふりができるのだろうか? こうして二人の擬装された学園生活が始まった。

…しかしそうやってお互い徐々に距離が近づくうち、僕の中に、初めて知った息苦しい感情が芽生え出す。僕は自分にこういい聞かせる。
おまえの気持ちは錯覚だ。おまえは演技にのめりこみ過ぎているんだよ。

いっしょにいてたのしい、うれしい、といった気持ちを遮断するんだ。この騒動が終わったら、またおまえは一人になるんだからな…。(「百瀬、こっちを向いて」)

圧倒的な叙情と奇想! 大型新人が贈る傑作恋愛小説集。



去年乙一さんの『箱庭図書館』を読んで、乙一さんとかなり関係の深い大型新人恋愛小説家の中田永一さんという方の存在を知り、食指が動いたので読んでみました。

まずタイトルからして結構イイカンジである。起こってそっぽむいてる強気な女子に向かって、“人間レベル2”の朴訥な陰キャラ男子がおそるおそる話かけている画が思い浮かぶ。



 この本にはタイトルにもなっている「百瀬、こっちを向いて。」の他、「なみうちぎわ」「キャベツ畑に彼の声」「小梅が通る」の4つの胸キュン物語が収められている。どの話も不器用でクラスでは全然目立たないような男女が主人公。恋愛小説として楽しむ以前に、4つのストーリーが放つ麻薬みたいな青春フレーバーが非常に心地良い。解説でソーダ水の魅惑として紹介されているが、言いえて妙です。酸っぱくて、甘くて、ちょっと辛い、ピリピリした常温(あたたかめ)のめっちゃ上手いさわやか水、集。キモチ微炭酸。微炭酸シンドロームである。


 日曜の夕方、ご飯食べたあと、つけっぱなしのTVから垂れ流されてるちびまるこちゃんを見て、「うわもうじき週末終わりかよ。また明日からまた新しい週が始まるんかー。学校マンドクセー。マンコクセー」とか思いながらこの本を読みたかったよ!
 ミステリ要素も加味されているので、単純なハートウォーミングストーリーでは物足りない人にもオススメである。特に「百瀬、こっちを向いて。」は結構スパイスがきいていますよ!
 学校嫌いな中高生にこの本をプレゼントしたい気分。読んだ後絶対「なんかちょっとだけ明日学校行くの楽しみかも・・・。」とか思えるはず。特に”陰”な部分を内に秘めたる中高生には全力でレコメンドする。てめぇらの日常には面白いことがいっぱい転がってるってことに気付いてほしい。学校好きな人はもっと好きになること請け合いである。本当に中学生に戻ってこの本読みたい。過去の美化委員長の俺は何度でもあの時期を慈しみ惜しむ。
 あ、でも舞台は学校だけではないです。



 乙一さん『箱庭図書館』の「青春絶縁体」が好きな人は超絶オススメだぽぽ!



 一つ一つ見てゆこう。

 「百瀬、こっちを向いて」はミステリ枠。「女の人って、怖いですね〜」と思った話でもある。乾くるみさんの『イニシエーションラブ』を思いだしました。先輩とアベック同士でグループあいびきa.k.aダブルデート羨ましすぎるZE!私も陰キャラなので百瀬好きです。主人公は人間レベル2とか言って自虐に陥ってるけど、客観的に見ると大巧は拙なるが如しで普通にリア充。

 「なみうちぎわ」はシリアス枠。奇跡が起こって、家庭教師の先生がかつてのやんちゃな教え子に勉強を教えてもらうという奇妙な構図が出来上がる話。今流行りの年の差婚フラグでしょうか。

 「キャベツ畑に彼の声」では主人公が作中作として「なみうちぎわ」を読んでいるので、ひょっとしたら全部の話が『箱庭図書館』みたいに慎ましくリンクしてんのか?と深読みして精読を試みましたが見つけられなかった。学校の先生が覆面作家なのかどうなのか気になるー!!!って話。

 「小梅が通る」が一番好きな話かも。友情枠。フィーチャーされてる教室の端で集まって静かに弁当を食べる卑屈な3人組の女子を想像するのが赤子の手を捻るより簡単すぎて感嘆の声を漏らさずにはいられない。SKET DANCEのヤバ沢さんと結城さんみたいな主人公の非リア充仲間に感服した。絶世の美少女でこんな友達いるとか小梅ちゃん果報者すぎる。


 前編を通して、文章の機微に鈍感な私にも「おや?」と思ったある特徴がある。やたらとひらがながおおいのだ。例えば「もどる」「おりる」「ふるえる」「あう」etc.。
べつだんむつかしくない漢字をあえてひらがなでひょうきすることによって、やわらかさ、そっけなさ、思春期とくゆうの感受性とイノセントな感情を、読者はくみとることができるのだ。
 うむ、私も正直読み始め少し読みずらいかな?と思ったりしましたが慣れたらこれがいい味出してるんですね〜!

 
 この本ですっかり中田永一さんが描く”ふわふわリアル桃源郷”の世界に陶酔してしまった私は同著者の『吉祥寺の朝日奈くん』を読んでるなう。なのだけれど、この短編集、『百瀬〜』よりさらに”キモチ微炭酸”っぷりがソフィスティケイティッドされてやがる・・・!まだ半分くらいしか読んでないけど。
 この人本当に、お話作りが巧みすぎる。”本家”よりイケるんじゃね?”本家”のゴシックホラーが苦手な人は中田さんの本読むといいと思うね。

 この中田永一って覆面作家、その覆面の奥はもうすでに判明してる。
 前からこのヴェイルに包まれた作家のこと知ってたかった。そんで「こいつは誰だ?」ってファンの人と一緒に”当てっこ”したかった。”フーダニット”の論争を観戦したかったでござる。








 

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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

山崎ナオコーラ 『この世は二人組ではできあがらない』

『この世は二人組ではできあがらない』を読みました。




 山崎ナオコーラさんの小説は始めて読んだが、以前から名前は知っていた。なんてたって名前のインパクトが凄い。初めて見たときは名前を2度見しました。
 最初にその名前を目にしたのはあのほら、『人のソックスを笑うな』っていう本が映画化されたときだよね。確か靴下屋を営む家に生まれたいじめられっこが、祖母手作りの靴下を馬鹿にされたことをきっかけにいじめっこたちに半旗を翻すという復讐劇だったよね。目を背けたくなるようなグロテスクでむごたらしい惨殺の描写が秀逸で2004年ホラー小説大賞を受賞したらしいけど、私は怖く読めそうにないです。

 ・・・うっそぴょーん!
 本当は『人のセックスを笑うな』って小説だよーん!「19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された、せつなさ100%の恋愛小説。第四一回文藝賞受賞作(アマゾンより)」っていうあらすじの本だよーん!
 


 とりま、著者の経歴をば。
 山崎ナオコーラ
1978年、福岡県生まれ。
國學院大學文学部日本文学科卒業。
2004年、会社員をしながら書いた「人のセックスを笑うな」で作家デビュー。
筆名はコーラが好きなことに由来する。






つまり、ナオコがコーラが好きだからナオコーラってことなのか!?この気ままで安直なネーミング、ちょっとふざけ過ぎな気もしますが、密室トリックの権威者の有栖川有栖さんとか、西尾維新(NISIOISIN、回文かつシンメトリー)よりはよっぽどわかりやすい遊び心である。大説家の清涼院流水さんはもはや飲み物の名称そのままの筆名なわけですが、ナオコーラよりは全然作家っぽい。
沼田まほかるさんの筆名の奇抜さは序の口すぎますね。山崎ナオコーラ、何も考えていないのか、奇をてらっているのかよくわからない型破りなところがいいです。


山崎ナオコーラ 『この世は二人組ではできあがらない』





内容紹介
社会とはなんであろうか。なぜ全員が男女二人組でなくてはならないのか。川を二つ超えながら、日々を営んでいた。この小説の舞台は狭いアパートだ……無冠の帝王が描く、素朴な社会派小説。


 契約社員として働きながら小説家を目指す社会や性に芯を通った考えを持つ栞が、恋人で大学時代の先輩である紙川さんとの付き合いを通して世界の多様性に気付くっていう。栞の日常生活と気持ちの浮き静みが淡々と語られていく。

 固有名詞が沢山出てくる。栞の見た映画や買った本とかピンポイントで言及していて、エッセイや日記を読むような感覚で読める。社会派と銘打ってあるけども堅苦しくはなく、私は文章の上を遊泳するようにゆらゆら読んだ。

 山崎ナオコーラっていう名前に反して、真面目な小説だった。そして最近読んだ本の中ではケレンミのなさがダントツ1位である。でも主人公が導きだした結論とそれに対する希望めいたものはなんとなく理解できる気がするし、紙川さんもなんだか頼りがいある質実剛健な男性に成ったので読んで良かった。

 主人公の日々の歩みがナオコーラさんの経歴に似てるから、もしかしたら私小説的な本なのかもしれない。ナオコーラさんはジェンダーに対して独特の考え方を持ってそう。女流作家然としていますなー

 また、“オザケン“に似てる紙川さんがサブカル通ってこともあり、サブカル要素がちょくちょく散りばめられている。フリッパーズギター、フィッシュマンズ、いとうせいこうなど。この本ビレバンにありそう。


 序盤から終盤まで栞が、こういうおシャレマイナーサブカルを排他的に盲信して、心の底では自分の好きな物とか人以外は見下してる気がして好きになれなかった。でも職場と大学の友人のありがたさに触れ、「紙川さん」を「紙川」と呼び捨てにし、越路吹雪「愛の賛歌」を“狂気の歌“とディスり、「この世は二人組ではできあがらない」ってことに気付いてすんげー親しみやすい人になった。俺が大人の恋愛を全く理解できていないだけかもしれないけども。垢抜けた、庶民的なシオちゃん好きです。








 つーことで、この本がどういう本かを端的に言うと、劇場版「モテキ」の長澤まさみ演じるみゆきがめっちゅ読んでそうな本。

 






テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

『猫物語(黒)(白)』を読みました

猫物語(黒)(白)を読んだので感想とかあまり関係ないこととか書きます。

猫物語(黒)



内容説明(amazonより)
西尾維新が放つ青春怪異譚、待望の最新刊!
アニメ『化物語』絶賛御礼!ついに語られる、ゴールデンウィークの真実。
完全無欠の委員長・羽川翼が魅せられた怪異とは?
……知らぬまに、落ちているのが初恋だ。



猫物語 (白)



内容説明(amazonより)
君がため、産み落とされたバケモノだ。
完全無欠の委員長、羽川翼は二学期の初日、一頭の虎に、睨まれた―。
それは空しい独白で、届く宛のない告白…
<物語>シリーズは今、予測不能の新章に突入する!



 いや〜物語シリーズ面白い。特に白の方は涙なしには読めない。ちなみに猫物語「黒」「白」は対になっておらず、それぞれ独立した物語です。

 まず黒から。黒と白どちらもブラック羽川がフィーチャーされた作品であるが、黒は化物語の前日譚。化物語の「つばさキャット」で、ブラック羽川さんが「お前は殺す。俺の唯一の過ちはご主人様の両親を殺さなかったことにゃん。もう同じ轍は踏まないにゃん」みたいなこと言ってたけど、そのときの両親うんぬんのことが語られる話。

 本作では、羽川さんの家庭の、とある問題が浮き彫りになります。羽川さんちに忍び込んでそれを知った阿良々木くんは恐ろしさのあまりほうほうの体で妹たちの待つ家に帰ります。
その場面が一番ゾッとしました。

 こんなおぞましい家庭で育まれた羽川さんと、西尾維新氏が10年かけて書いたという『少女不十分』に登場する少女Uとをダブらせてしまうのは私だけではないはず。羽川さんも、一歩間違えたら阿良々々木さんの自転車のタイヤにリコーダーを投擲してその阿良々々々木さんの家侵入して小刀突きつけながら自分の家まで誘導して物置に監禁していたかもしれない!

 羽川さんもさ、るろ剣の宗次郎とかR−16のマキオさんみたいに感情を爆発させることができれば良かったのにね。それによって「楽」以外の感情が欠落してしまったり、超絶ヤンキーになってしまったとしても、普通であることを突き詰めて、あんな完璧人間になって、他の人格が一人歩きしてしまうよりは全然マシじゃない。

 話変わるけど、「なんでもは知らないわよ。知ってることだけ。」って小さい子供が聞いたら意味わかるのかな・・・言葉を補完すると「なんでもは知らない。知ってることだけ(知っている)」と、文末の「知っている」が省略されてるわけだけれど、ここまでは理解できるにしても、この「知ってることだけを知っている」っていう文が持つ含意を小学年低学年くらいの子供って理解できるのかなーって思います。
 ほんとこのトートロジーってやつを最初に言い出した人は無責任でずる賢い人だよね、全く。ドヤ顔で文中に同じ語句を含ませて言えば簡単に名言っぽいことが言えるってのは便利だけど、卑怯すぎる。
 「なせばなる」って諺は最初耳にしたとき「は?意味わかんねえし」とか思ってたけど、あれ「成せば成る」じゃなくて後々「為せば成る」って知ったときは往年来の溜飲が下がる思いだった。
 
 あと「何でもは知らない」、これ、ソクラテスが言うところの「無知の知」である。やはり羽川さんは聡明なお方だなぁ。
 この「無知の知」の「無知」とその対立項の「知」をそれぞれ組み合わせを替えると、「知の知」「無知の知」「無知の無知」「知の無知」の4象限が現れてくる。で、この中で最も評価されるべきは羽川さんのような「無知の知」なわけだけれども、よく考えてみると一番カッコイイのって「知の無知」だよね!むしろ羽川さんこっちじゃね?あいつ「知の無知」だろ!羽川さん自分で気付いてないだけじゃん!やっぱかっけーわ!きみの「知」に気づいておくれ!!

 まあ最強は「知の知」だけどね!


 またつまらぬことを書いてしまった・・・。

 印象的なせりふは、忍の「手本を示してやるからそこで見とれ、見蕩れとれ。
ぱないの。このわっか状の食べ物、マジでまいうー。正に甘味の詰まった指輪の宝石箱じゃ
 若いなー。俗っぽいなー。てか迷走しすぎ。でもこのトレンディでブレブレのキャラ設定も物語シリーズの楽しみ方のひとつ。ライトノベルっていいよね。

 つーことで忍も登場して阿良々々々々木さんとバトるブラック羽川を助けます、はい猫物語(黒)の感想終わりー


 そして白のほうは第2シーズン突入の巻!

 猫物語、白はまじでオススメです!めちゃくちゃいいよ!正直(黒)と比べると黒の方はかなり見劣りする。
 ほんと白は物語シリーズの私が読んだ中で最もお気に入りの巻である。恋と本当の自分と家族に対するケジメを付けた羽川さんの頑張りは涙なしには読めない。
 今作、なんと語り部が羽川さん!ブラック羽川の他にまた羽川さんが新しい「苛虎」という怪異を作りだしてしまう。今度は猫ならぬ虎である。多重人格の一人が一人歩きしてしまったような感じ。この虎がまた曲者で、仮借ない性格と見るものを圧倒するような風格。こんなやつに猫が勝てるのかよ、とか思うけど阿良々々々々々木さんが無茶苦茶かっこいいので勝ちます。ほんと「ヒーロー」の書き方上手いなーって思いました。
 見所がぎょうさんあって、家がなくなった羽川さんが戦場ヶ原さんと寝食を共にしたり、阿良々々々々々々木さんちに泊まったりします。阿良々々々々々々々木さんのベッドにマーキングする羽川さんの乙女心を垣間見て、悶えてしまいました。羽川さんの恋心を忖度すると、心臓がきゅ〜っと締め付けられてきます!でもそれは心なしか心地の良いもので、自分のベッドで掛け布団を羽川さんに見立てて抱き付き、ギューっとhold you tightして、足をバタバタさせてみました。枕がウーロン茶の匂いしました。
 あと阿良々々々々々々々々木さんの両親の職業が判明します。いい親御さんです。息子のことも信頼しているし。
 本作のテーマはすばり「家族」!羽川さんが放つ「おかえりなさい」っていう言葉が持つ暖かさと強さと器の大きさとを感じたとき、目頭が熱くなった。

 阿良々々々々々々々々々木さんはほとんど現れません、最後においしいとこ持ってくだけです。羽川さんがあんな大変な状況だったのに、彼は何をしていたのか。続いてセカンドシーズン第2章、『傾物語』を読みます。
 








 そういえば、アニメ、偽物語の歯磨きシーン想像以上のエロさだったなぁ。
キタエリのアフレコ秘話


 そういえば2、この間のスペシャルウィークのおぎやはぎのメガネびいき「魔法小木、おぎかオギダ」の茶番がめちゃくちゃ面白かった。斎藤千和さん、キタエリが収録で参加、悠木あおちゃんが生出演でした!キタエリがいきなり宣伝しだしたのにはふきました。




 そういえば3、月火ちゃんのキャラソンがプラチナグッド。好きです。













テーマ : ライトノベル
ジャンル : 本・雑誌

東京事変Live tour Domestique Bon Voyageに行ってきました

去る2月22日、東京事変Live tour Domestique Bon Voyageに行ってきたのライブレポ、というかメモを書く。
ネタバレあり。


大阪城ホールに着いたのは夕方の会場1時間くらい前。グッズに関してはお昼の時点で長蛇の列、トランプ余裕で売り切れ、という情報をSNSでゲットしましたので諦めておりました。

手旗とオフィシャルブック「チャンネルガイド」だけは別で売り場が設けられていたので、それぞれ購入。私が買ったすぐ後にチャンネルガイド売り切れ!あぶねーー!
このチャンネルガイド4000円で、かなりボリューミー。メンバーの写真とインタビューは勿論、スタッフまでインタビューを完遂していらっしゃる。事変の作り方、裏話、制作秘話、解散を告げられたときのメンバーたちの心境、女装、男装写真。などが盛りだくさん。今読み込んでいる最中です。

お客さんは、和服姿、白衣、ナース姿の人、と色んな衣装を着た方が居た。私服姿の人も、林檎さんが好きそうなお洒落な人ばかりでおみそれしやした!
つーか服装だけじゃなくて、林檎さん好きそうな顔の女の人がいっぱい居た。前から思ってたのだが、ライブ会場にいる東京事変並びに椎名林檎ファンの人って、皆林檎さんに顔似てるような錯覚に陥る。皆さん美人!容姿端麗、眉目秀麗な方ばかりです。しかも良い人ばっかです。

で会場へ入り、席へ移動。Hブロックだったので端の方で少しディサポインティッド!でもその分ステージに近かったのでよしとしよう。
スタンプを押し、喫煙所で大阪城を拝めながら一服し、席でしばし待つ。
開演。

以下セトリ。違ったらすいません。
01.生きる
「はじまったぜ!ヒャッホウ!」というよりは、「あー始まっちゃった・・・」という心持ち。

02.新しい文明開化
不意打ち!テンションが急上昇でknock outされる。紙吹雪が会場に舞降りる。

03.今夜はから騒ぎ
いきなり来るか!歌舞伎町の女王に通じるモンがあるこの歌謡曲、男性方のコーラスも素敵でした。上からお札が降ってくる。アリーナ席でないのでゲットできず。アリーナ席の、 壱百万事変札掴もうとしたり、ライブに集中しながらも拾おうとする人を高みの見物で意識しながら事変のパフォーマンスを見る。バブリーで筆舌に尽くしがたい満足感。

04.OSCA
ダンサー登場!PV出てた人達?とにかく盛り上がる!師匠がブンブンブーン!てベースを唸らせる!長めタメを作る。ベースになりたい。 やっぱライブのオスカ最高

05.FOUL
拡声器ソング!ダンサー踊る。拡声器になりたい。

06.シーズンサヨナラ
キタ!大好きな歌なのでめっさ嬉しかった。しみじみします。 この歌本当に事変の曲の中でもかなり上位にランクインする歌です。
バックステージの幕が開く!そして斎藤ネコin da house!サプライジング!斎藤ネコさんのご尊顔しかとこの目で見た。後ろにはオーケストラ!

07.海底に巣食う男
アフロ林檎登場。遠めに見るとデフォルメされた何かのキャラクターのよう。ダンサー?を引き連れ蠱惑的なダンシン&ステッピン

08.怪ホラーダスト
色んな意味で予想以上だった。紫色のファーを纏った姿に一瞬戸惑ったが、煽り、テンション、振り切っていました。一番ロックバンドぽいパフォーマンスだった。歌のクオリティも高い!結構笑った。林檎ピアノ。CDより全然良かった。

09.ほんとのところ
きました!これまた想像のはるか上空を行くステージング!普通によかったです!声めっちゃ出てるし。林檎ドラム

10.sa_i_ta
この曲に関しては、うーん。Color barの中では一番のお気に入りナンバーなのだけれど。CD音源から出るフロア向きっぽいサウンドが出てなかったような。なんかいまいちしっくりこなかった。マスタリングも独特すぎるし、ライブで演るのは難しい歌だ。林檎さんのMJみたいな、あのシャックリみたいな声、というか音(あれ何て言うの?)がグッドイナフ。曲が終わると同時にスクリーンにタイマー出現

11.能動的三分間
この流れでやはりきたか!神曲とか言いたくないけど、神曲。初めて聞いたときシビレたなー。師匠のベースラインが渋すぎる。

12.修羅場
嬉しすぎてオゥ!って言いました。いっそこのままずっとやって欲しかった。アルバムバージョンも好きです。

13.絶対絶命
林檎さんダンシング。かわいい。

14.アイスクリームのうた
スーツ姿の男性陣が横に並びお茶目に歌う。子供に戻りました。この歌知らなかった。

15.おいしい季節

林檎さん赤いドレスで登場。谷間がセクシーだったので双眼鏡で確認、眼福にあずかりました。ビューティフルウーマン!

栗山千明に提供したこの歌。栗山さんが歌うのをyou tubeで見て、これちょっと林檎さんコピーしすぎじゃないかな、と思ってて、曲もかわいらしいし、林檎さんが歌うの聞きたいなーとか思っていたのだが、夢叶ったり!初期林檎っぽくて良い。

16.女の子は誰でも
キタ!シアトリカル!女のこに少し憧れる!

17.御祭り騒ぎ
オラ、びっくりしたぞ。この歌、ライブだとすげーカッコイイ!

18.天国へようこそ
誘うの遅いよ!

19.タイムカプセル
この歌、全然東京事変、いや林檎っぽくない。それはそれで林檎さんがカラオケで歌ってるっぽくていいなーとか呑気に思っていたのだが、「空を鳴らして」のラインはクるものがあります。師匠も最後だからこそ普遍的な歌を暇乞いの手段として用いたんかいな。 グっときた。

20.電波通信
チカチカライトが歌にマッチングしすぎ!これはやってくれると信じてた!

MC
浮雲にライトが当てられ、わっちに話をふる。わっち「あ、僕は照らさなくても大丈夫なので・・」言い終わらない内にわっち照らされる(笑)、っていうくだりが面白かったです。
あと、林檎さんが両手を広げ、「好っきゃでー!」と客席に向かって言ってくれました。昇天しそうでした。

21.閃光少女
今のことだけに集中したい、が、終わらないでー!とこの辺りから寂寞が胸に広がり始める!

22.勝ち戦
ギュイーーーーーーーーーーン!この歌はスポーツの中で一番再生数多いと思う。でもこの歌忘れてた。従ってテンション再上昇。ありがたやありがたや。 歌詞も頼もしい。

23.キラーチューン
贅沢は味方!林檎さん笛を吹く!ピッピッピ!

24.空が鳴っている
これ最近めっちゃ聞いてる。自分的には神聖で、澄み切った気分になれる曲。終わらせないでー

(アンコール)

25.丸ノ内サディスティック
ジャスキャン!まさかね。やってほしいとは思っていたのだが、歌ってくれるとは・・・前日はここで違う曲歌ったらしい(某都民?)。サプライジング!死ぬほど嬉かった。椎名林檎ファンになったきっかけの曲。あのステップ、あのグルーブ、体感できて、神に感謝。

26.群青日和
イエス !初々しい!一生あの初期衝動とPVの林檎さんのはにかみを忘れない。伊澤ギター。

27.青春の瞬き
知らない曲だった。栗山千明に提供したやつらしい。

(アンコール2)

28.透明人間
これを生で聞けて、本当に嬉しいです!東京事変ありがとう!またあなたに会えるのを楽しみに、待ってさよなら!さよならしたくないけど。柏手は打たず、旗を振る!

あと、林檎さんが2回ほどコケそうになってました。てか2回目、ハケていくときコケてました(笑)自作自演家の綻びを垣間見れてものすごく嬉しかったです!林檎さんは滑った?箇所を一瞥し、「お見苦しいところをおみせしました」と言わんばかりに口元を手でおさえながら去ってゆきました・・・

とまぁ、2時間30分弱がアッという間の悲喜こもごものライブでした。全体を通してのステージの演出はdiscoveryの方が凝っていた感がある。でも楽しかったから良い。個人的に、最後のライブのはずなのに、悲しい気持ちより、音楽を楽しむ気持ちの方が勝っていた。泣いている人もいたけれど、私は基本ノリノリで聞いてました。閏日の映画館でも見る予定なので、そこでは泣いてしまうかもしれません。

あの五人が揃ってライブをするのを見るのは最後になるかもしれない。非常に残念だけど音楽を止めるわけでもないし、歌を披露する機会が減るわけじゃない。むしろそれぞれがそれぞれの活動に戻るわけだから、もっと精力的に作品を作り上げてくれる、と信じています。てかチラシに林檎さんツアー計画中って書いてあったような気がする・・・けどマボロシか。
とりあえず解散についてはオフィシャルガイドブックをじっくり読んで考えよう。
ふぅ。






テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

『ラットマン』道尾秀介著 を読みました。

道尾秀介氏のラットマンをこの間読んだので感想を書きます。




内容(「BOOK」データベースより)
結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。

このミス2009で10位の作品らしいです。



楽しめた度:6,5/10
極めて主観的な杓子定規で量っていますよ!



エアロスミスのコピーバンド、”sundowner”アマチュアバンドが練習しているときにスタジオ内で主人公の恋人が死ぬ。事故死に見せかけた他殺であり、この事件がバンドメンバーや主人公が持つ家族の記憶と絡み合いながら二転三転していく。


この曲いいな。



道尾秀介さんの作品は『向日葵の咲かない夏』を読んで、あまり好きじゃないかな、という感想を抱いたので読むつもりはなかったのだが、友人があまりにも薦めてくるものだから、読みました。

そいつが死ぬほど面白いから読んでくれ、という風に懇願されたから読んでみたものの、死ぬほどは面白くなかった。期待値が死ぬほど高すぎた分、肩透かしを食らったような感じになったけれど、プロットもよく練られているし、二転三転、コロコロと真実と思われるものが姿を変えていく。設計美が物言う作品ではないでしょうか。

二転三転しているように仕向けている、この書き方が上手いです。「こいつ犯人じゃん→あ、違うのか→こいつか→あ、違うのか。→こいつ(ry」と、まんまと作者に踊らされました。言うなれば「思い込み」が鍵を握る小説。地の文は主人公目線で穿ってるし、それを見て読者は推理したものは真実とはズレているし、他の登場人物たちも深読みしすぎて思い込んでるし、それを読んで読者も思いこむ。皆が皆思い込んでるのでどれが事実なのかがわからない。

「ラットマン」とは心理学用語で、おっさんの顔にもねずみにも見える絵のこと。人の顔の絵が並んで見ればおっさんに見えるし、動物の絵に紛れ込ませればねずみに見えるっていう。この主題に上手く沿った物語で、楽しめました。主人公である姫川の家族の邂逅や秘密も鍵を握っていて、その新事実も事件と伴に七変化し、最後には事件とシンクロする形で紐解かれていく。ラストシーンのライブで客として来た母親の姿には結構クるものがあります。

あんまり救いはないです。姫川の家族を思うとやるせなくなる。

あと、道尾さん自身がバンドやってたってことでスタジオ内の雰囲気やブース内にある機材の描写がリアルで、以前足繁くスタジオに通ってたことがある俺も容易に事件現場の様子を想定することができた。MTRとか知らないけど。巨大なアンプ見るとちょっと足が竦みます。


しかし姫川もよくこんな軽快なリフ引きながらトラウマとも言える昔の姉の死とかスタジオ内で起こった殺人に思いを馳せられるよなぁ。






テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

Author:流離いのぺてん師
クズな大学生♂です。サブカル大好きです。アニメ、ゲーム、音楽、ラジオ、が大好きです。好きな人や物が多すぎて見放されてしまいそうです!カテゴライズが嫌いです!ジャンル分けが生む偏見を無くすべくこのブログを書くよ!

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